DOGGIE

岬の兄妹のDOGGIEのレビュー・感想・評価

岬の兄妹(2018年製作の映画)
4.5
ここ2〜3年で観た映画の中で1番衝撃的だった。
良い意味でも悪い意味でも。


障害、貧困、売春、妹のSEXを目の前で見せられる、強奪、人糞、妊娠、小人症、障害児の性の目覚め、買春側のモラルを問いたくなる展開。
どれを取っても救いようが無い。


このご時世にとんでもない映画を撮ったなって思った。
大きなテーマは似てるけど、万引き家族が生ぬるく感じるほどの超上位互換。
万引き家族の評価を見直さなければと思った。


日本でこんな事…。とも思うけど、あり得ないようであり得るような、不思議な気持ちになる。




長編映画1作目でこんなの撮られちゃうと次作がどうしても気になってしまう。


一年かけて四季全てのシーンを入れたと言ってたけど、売れてる俳優ならそんな撮影出来るとは思えないから、そこにこだわるのであれば、無名に近い俳優を起用する映画を撮り続けて欲しい。



この映画の1番綺麗は和田光沙です。
決して綺麗では無いし、身体もなんかダラシないし、毛も濃いめで気になるんだけどなんか惹き込まれる人でした。
つーか帰り際に挨拶した時の感じが凄い良い人だったから個人的に、評価されて欲しい人だと思った。
観終わってこの人の名前ググった人絶対いっぱい居ると思う!


寝そうだな。って思って行ったけど数分で引き込まれてた。
過剰な暴力描写がある訳じゃ無いのに目を伏せたくなるシーンがとても良い!
観ながら自分の幸せを噛みしめた。


俺はこーゆー目もあてられない、何の救いも無い映画が好きなんだと確信。
悪と正義の境目が絶妙な感じで、被害者と加害者が同じみたいな。


舞台に監督と俳優陣が出て来た時、なんかブルった。


暫くは自分の中で余波が続きそう。
普通の映画を楽しめなくなりそう。
コンプライアンスに中指立てた映画のラストシーンにシビれた!
DOGGIE

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