りんごあめり

ダンスウィズミーのりんごあめりのレビュー・感想・評価

ダンスウィズミー(2019年製作の映画)
3.9
かなり前から告知していたよなーという印象の『ダンスウィズミー』。それほど観たいわけでも期待していたわけでもないけど、なぜか海外で公開&リメイクのオファーが殺到していると聞いて、そんなに面白いの!?と興味津々に。

矢口史靖監督作品なので、ノリとかテイストはなんとなく想像できた。「音楽を聴くミュージカル体質になってしまう」という設定は確かに斬新でオリジナル性があるけど、劇中のストーリー展開、キャラクター、音楽、ダンス、どれをとっても型にはまってる感じがして、それほど新しさは感じなかった。

それでも、なぜか私はこの作品が大好きで、映画館を出た時、ぴあの満足度の点数を聞かれ「90点」と高得点をつける(笑)でも世間の評価は結構厳しいようで、あまり乗れなかった的な感想をよく見る。それに観る以前に、映画自体にあまり興味を持たない人が多いと思う。(特に若い子)

この映画、キャスティンがすごく独特。“今を時めく”的な俳優さんがあまり出ておらず…。この人は誰!?的な役者さんが結構いて(笑)ムロツヨシは旬な人だけど、せっかくのコメディで持ち前の“らしさ”を出しきれていないようでちょっと勿体無かった。主演の三吉彩花ちゃんすごくよかったけど。

ミュージカルシーンも昭和にヒットした曲ばかりで、個人的にはもう少し平成初期、現代風の曲も加えて欲しかったかな。映画全体が昭和感漂っていて、今は昭和レトロが流行っていてそれを意識したのかどうか分からないけど、完全に裏目に出ちゃってる気がする。やはり私が観た回ははおじさんたちばかりで若い子があまりいなかった。

なんだかマイナスなことばかり書いちゃったけど、やっぱり私はこの映画好き。ミュージカルやコメディ的な要素に目がいくけど、人の優しさや成長もしっかり描いている。主人公の静香の最初と最後の変化には要注目!そう人間ドラマもしっかりあるんですよ。

2019年8月観賞
りんごあめり

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