幻想を抱かせたのは一体だれだ。
創作をするものを主人公にするとかなり融通がきくストーリーテリングできるよな。どこにでも転べる。ラストはただ、日常の連続によって乗り越えようと生きている、この確かな力強さが伝わった。
最後すずは死ぬ側かと思ったりした。なんなら死にかけてるすずが想い出してる話とも思った。
編集の精度が高すぎて、テンポ良い。すっ飛ばすところすっ飛ばす。本質をついたシーケンスだけを連ねる。すずの生き方にきちんと焦点があたる。
この作品は、戦時中の広島あたりのあの層の人々の話でもあり、当時の女性の立場も含んでいる設定だよね。実際すずが周りに煙たがられる設定は必要というわけではない。正直なんか周りの人間単純にきつすぎないか?これノイズじゃない?とか思ったけど、だからこそすずが意志をもって喋っている瞬間が引き立つ。悔しいなんて、本気で思ってるのすずだけだったり。