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mid90s ミッドナインティーズのこんにちはのレビュー・感想・評価

3.9
90年代アメリカのストリートカルチャーに馴染みはないけど、それでも「リアル」だと感じさせるほど、登場人物たちの性格、関係性、行動の解像度が高かった。

どんなカルチャーで育ってきていても、「そういう奴いるよなぁ」「そうなるのもわかるなぁ」と思うシーンがあるような気がする。

メインプロットは「家庭内では一番弱い立場のスティーヴィーが、外に出て男らしさを獲得しながら成長するお話」。
でも正道じゃないその手段は言ってみればドロップアウトでもあり見ていて正直しんどい部分も多かった。

彼らにはそこにしか居場所がなくて、そこで成長するしかないのはわかるんだけどスティーヴィーの健康や将来を考えるとどうしてもヒヤヒヤしてしまう。

それらを「これも青春だよな!?」で賛美する作りではなくちゃんと批判する目線も取り入れてくれているのは素晴らしいバランス感覚だと思うけど、個人的はもっとそっちの目線を強くしてくれた方が心穏やかに観れたかもしれない……
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