南

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語の南のレビュー・感想・評価

4.5
幸せだった過去と現在が明かりで表現されていてわかりやすく、シーンの移行もスムーズに理解することができた。
内容は家庭の幸せと個人の幸せについて考える作品だと思う。

特に作品の時代の、女性にとっての結婚の意味が文学に登場する女性にも求められているものと共通している。
女性にとっての結婚が経済問題の解決手段であるなら、そこに愛は必要なのか。

文学作品中であれば結婚が区切りとなる事で物語がハッピーエンドで終わる。
しかし、現実では結婚というのは人生の一つのイベントであり、そこからの生活は人それぞれでハッピーエンドにもバッドエンドにもなりうる。

この映画のなかでは、ジョーが出版した作品は結婚してハッピーエンドとなって終わるが
ジョーは実際に結婚しているのかは、明確になっていない。

その部分を曖昧にする事で、ジョーが男性依存社会の主流に逆らい女性1人でも生きていくという覚悟をみることができるので
個人的には良い終わり方だと思う。
南