ももも

ほんとにあった!呪いのビデオ26のももものレビュー・感想・評価

3.8
ミステリー風の展開もそれなりに面白いし、キャラクター(「演出補」)にもだんだん愛着が湧いてきたし、映像もなんだか気合が入っていて、バランスのいい回という印象。

今作のお気に入りは「廃屋の住人」。日常生活の映像に幽霊が映り込む、というのがほん呪の基本形式なんだけど、この映像では撮影者が自ら不気味な廃屋に乗り込むうえに、そこで幽霊ではなく人間の死体を発見してしまう(慌てて逃げ出したところで幽霊がちらっと映るのだが、正直言ってそれどころではない)。二重に期待を裏切るこの展開はちょっとおもしろいなと思った。

「オークション」は、冷蔵庫の中に人の顔が見える映像の謎を探るべく、冷蔵庫の持ち主から販売者へ、そして元の持ち主へと手がかりを辿り、心霊映像の原因となった痛ましい事件の存在を突き止めるミステリー風の作品。映像は完全に脇役になっている。最後に映る幽霊の顔を見ながら、どうしてぼくたちは被害者を恐れるんだろう、ということを考えていた。たぶん、恨まれるのが怖いんだろうな。彼ら/彼女らの被害の原因が自分の中にも存在していることを知っているから、それを責められることを恐れるんだろうな。
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