【じぇれのレビュー】
2019/10/17
【人が壊れるということ】
山村で起きた少女失踪事件。これをきっかけに複数の人々が交差し歯車が狂っていく様が描かれていく。
瀬々敬久監督の裏ベスト『ヘヴンズ ストーリー』系統の人間交差点的ヒューマンドラマ。
少女失踪事件の真相ももちろん大事ですが、それよりも壊れゆく人々の心情を活写することに重点が置かれています。
また、全てをわかりやすく説明するのではなく、観る者が考えるための余白を残してくれていますので、鑑賞後には深い余韻に浸れます。
なぜこの物語に『楽園』というタイトルがつけられたのか、ぜひ考えてみてください。
そうそう、この“犬優”にパルムドッグならぬじぇれ厶ドッグを授与します。ホント佐藤浩市さんをも喰う名演!
(佐藤さんを食べたわけじゃありませんw)
※ストーリーテリングのリズムが合わず、私は少々ノリ切れなかったのですが、ラストカットを観ながら余韻には浸っていました。いい作品だと思いますよ。