1962年、人種差別が色濃かった時代。
イタリア系の用心棒トニーが雇われたのは、天才黒人ピアニストだった。
ヴィゴ・モーテンセン演じるトニーは、ガサツで無学ですぐ手が出ちゃうタイプ。対して、マハーシャラ・アリ演じるドクは品行方正で紳士的。
映画が始まってすぐ、この二人の性格と生活の大きなギャップを見せつけられます。人種の違いを置いておいても、この相反する二人がベッタリ過ごすなんて無理だろうよ、と。
黒人差別の色濃い土地へわざわざ出向き、コンサートをするドクの強い信念には、トニーだけじゃなく観ているこちらまで心を動かされます。
トニーも無垢でまっすぐで、自分の心を偽らない人間で良かった。
タイトルの"グリーンブック"は黒人が利用可能な施設を記した旅行ガイドブックのこと。トニーとドクもこのグリーンブックを持って旅に出ます。
当時の差別の酷さに驚き、今の時代が様々な価値観を持つ人にとってどれだけ生きやすくなったのかを痛感しました。
黒人のドクとイタリア系のトニーの両方の立場での気持ちを感じられるのも多くの人の心に響く理由かなと思います。
とは言え、クスッと笑わせるシーンもあり、ほっこりさせてくれるシーンもありです！
