それぞれの抱える問題を、淡々と映すドキュメンタリー。取り上げる家族が多い分、過去はある程度丁寧に語られるが、現在から未来はバラつきがあった。
以前は「問題」だったが現在はそうではないというパターンもあったので（語り部含む）、あえてこうした描き方が選ばれたのかも知れない。
低身長症の2人は、人生を悲観することなく前向きに未来へ向かう様子が窺えてよかった。
ただ、低身長症のメインかと思っていた最初の女性は、特に深く描かれることなく、他の低身長症の方のインタビューに移っていってしまったのが残念。
タイトルとしてももともと本が書かれた意図としても、様々な家族の形を書きたかったのはわかったし、それは素晴らしい事だと思うが、その分全パターンが薄まってしまっていたので、物足りない人もいるかも。
ただ入り口としてこの作品を観て、後から各症状を取り上げた作品を観るのは良いと思う。『ぼくと魔法の言葉たち』とか。
もう少し彼らの人生を観ていたい、と思わせられる作品だった。
