ゴン吉

からっぽのゴン吉のレビュー・感想・評価

からっぽ(2018年製作の映画)
3.9
クリスマス間近の時期を舞台に一人の女性の姿を描いた抽象ドラマ。
打越梨子、カワチカツアキ、須田暁が共演。 

様々なバイトを掛け持ちしているフリーターの渡良瀬まち(打越梨子)は、ある日、バイト先の居酒屋で彼女をモデルに画を描きたいという画家の青年(カワチカツアキ)と出会う。
これがきっかけでまちは青年と同居を始め、青年はまちへのクリスマスプレゼントとして彼女を描いた画を贈ろうと考える。
そんな時、バイト先の居酒屋で芸術の物書きの男と知り合う…

まちは様々なバイトを掛け持ち、それぞれのバイト先でその場にあった自分を演じてきた。
画家の青年と出会い、彼が描く自分の姿をみているうちに自分が何者なのか分からなくなってしまう。
鳥のように卵を産む哺乳類のカモノハシが、あたかも鳥であるかのように鳥と仲良くする姿は、まさにまちそのもの。
倉庫いっぱいにあった着飾る洋服がなくなると、広い倉庫の中は空っぽになっていた。
果たして彼女が自分の中に見たものは何なのか? 

PFFアワード2018でエンタテインメント賞を受賞(2018年)
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