Auralee

バスターのバラードのAuraleeのレビュー・感想・評価

バスターのバラード(2018年製作の映画)
3.7
オムニバス映画を観て面白いと思った事がないのであんまり期待しないで観たんですが、コース料理みたいなバランスの良さと映像の美しさにビックリしました。
特にアペリティフに当たる第1話の「バスターのバラード」は強烈。白い衣装を着た変なカウボーイがまさかあんなヤツだったとは…!!(もうここで食欲全開。次はどんな話?って興味津々)

続く2話の「アルゴドネス付近」でクスっとブラックに笑っていると、3話の「食事券」(この意味が分かった時の絶望感…)で世の無常に呆然とし、4話「金の谷」でいやいや世の中そう捨てたもんじゃないのかもと持ち直した後で、5話の「早とちりの娘」でガックリ膝をつかされるっていう…。最終話の「遺骸」はもう、仏像みたいな顔で静聴しました。西部劇にある厳しい死生観と独特のユーモアセンス、お伽話めいた映像が絶妙。ご馳走をお腹いっぱい食べた気分です。大満足。
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