本当

ジョーカーの本当のレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
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感情と表情が自分自身のものでなくなる、他人と社会がそれをひきちぎる、
弱く抵抗しないだろうと見做されたものは拒否する権利もなく、果てしない攻撃を受け続ける。
社会環境も変わらず、サポートも消え、自分の真の苦しみを理解されることはない
“感情がおかしいのはお前自身のせいだ”と言われ続け、自分を変えざるを得ない世界から逃れられない。
一向に変わらない社会から被害を少なくする方法は無理をしてでも自分が変わること。

ジョーカーへ変身して今見える光がある方に出たあとは迷いがない。

1人殺していくごとにはっきり見えるような気がする世界。
社会が切り捨てて切り捨てて、セーフティネットもなく、なにも残らない人たちに無関心な世の中、
テレビの拍手という虚像だけが自分を賞賛してくれる。
自分で自分自身の仮面を捨て、
仮面“persona”は数多に存在するおなじ立場のものが受け継ぐ。
何度もでてきた銃口を自分へ向ける表現、自分で自分を殺して生きていかなければいけない世界はどんなにどんなに生きづらいだろう。
まるでこの世の中そのものという映画と感じた。

この映画で私がみえたものは
・その時期に習得するべきとされる発達課題に年齢を大きく超えて獲得できない場合に残るものの大きさ
・社会の無関心さが引き起こす問題の大きさ
・理解すると口先だけの、狂わなければ息もできないこの世の中はクソ
・ホアキンさん走り方かわいい
ということです...
本当

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