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ジョーカーのtheperfectpoppyのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
4.8
ホアキン・フェニックスの、これまで生きてきて味わった感情や傷があってこそアーサー・フレックという人物をここまでやり切ったのだと感じられる映画でした。初めて観た時は衝撃受けちゃって色々考えられなかった。。


劇中歌「that's life」まさしく。その内なる本性が、チェロの音と共にじっとりと現れ出たとき全身で感じた。映画としての完成度が高すぎる!!視覚的な冷たさを演出していないのにどこか冷えた印象が残り、説明的でもないのにゴッサムの世界に引き込まれる。そう、心が動く映画って、画作り然り演技然り言葉で表現せずに観客に委ねるものなのでは?
強烈な黄色とか、アーサーの纏うピエロのメイクもグラフィカルで超好みだったな〜。ちなみにファンアートも全て素晴らしい

ホアキンはこの映画が公開された時に、アーサーに影響されてしまう者が出てしまうのではないかという質問にかなり動揺したとのこと。姿勢変えねえな。i'm still hereを観た時は、この人が、こういう映画に出る人が、演技をしちゃう人がリヴァー君の弟だとは信じられないとか思っちゃってたけど全てはアーサー・フレックを演じる為にあった道のりの様に感じた。

現実世界への悪影響を考えてしまったら映画というエンターテインメントは成り立たない。これは、あまりにもカタルシス。天国地獄ムービー最高!
ワーナー、オーロラ銃乱射事件のこととかあまり懸念せずあっさりOKしたんだ?ということに結構びっくりでしたけど、とにかく観ることができて良かった。ホアキンのジョーカー、彼自身に重なる部分がありすぎてこの映画による世間の影響よりも自身に影響が出てしまわないかが不安になるような映画だった

私は今22歳で、映画の試写会に応募したのは10年ぶり。そのくらい、ホアキン・フェニックスが自ら演じたいと強く望んだこの作品が気になってた。私が生まれる前に彼の兄のリヴァー・フェニックス君はこの世を去っているので知ったような事は言えないけれど、自分が惚れ込んだ監督や作品に熱意を示す姿勢は同じなのかなと感じました。


今、嬉しくも悲しくもショッキングです。
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