三遊亭シャラップ

ジョーカーの三遊亭シャラップのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
4.7
とにかく重くて暗い鬱映画。
CMだけで、「あ、これは自分の映画だ」と思い鑑賞。人間失格の太宰治に近いものを感じた。
仕事がうまくいってない、もしくは無職状態、映画館はJゴッサムこと新宿、時間はレイトショーで観ていたら間違いなく病みそうな映画。もしくは、そんな状態だからこそ共感できて救われるように感じたんだと思う。
じわりじわりと怖くなる。
自分は正常か、周りの人は狂ってないのか?「全ては主観で決まる」。
ウェインもマレーのお説教も、持つ者としての立場からの正論で、確かにそれは正しい内容だと思った。しかしそれは持たざる者の立場に立っているのかと思ったときに、アーサーがやってくれました。
ジョーカーとは、貧困、格差、孤独などの閉塞した環境に対して、狂うことで自己の破滅へ強い耐性を持ったスーパーラットなのか。