2019年78本目
監督 トッド・フィリップス
ホアキン・フェニックス
ロバート・デ・ニーロ
バットマンの宿敵、「ジョーカー」誕生を描く、クライムスリラー。
コミックスから抜け出た特異な風貌で、「ジョーカー」というキャラクターを一気に浸透させたジャック・ニコルソン。
現実にいそうな犯罪者としてのリアルで不気味な存在感を放つ「ジョーカー」を演じ、伝説となったヒース・レジャー。
そして、今作のホアキン・フェニックス演じる「ジョーカー」は今までで一番人間っぽい。
だからこそ次々と起きる、不条理で不公平な出来事に少しずつ怒りを溜めていく様が恐ろしく感じた。
全編を通じて、次に何が起きるか分からない不安感、ラストに近づくにつれて、その不安感は次第に言い表せない恐怖感に変わっていきました。
主人公が遂に狂気のメークを施し悪のカリスマへと変貌を遂げ、ブルース・ウェインとの運命が交錯する瞬間は鳥肌が立ちました。
米国では、鑑賞注意となったというニュースも聞かれた本作、確かに見る者に何かしらの影響を与えるような、凄まじく暴力的な問題作かもしれません。
しかし、率直に言えば、個人的には本当に凄い映画を見たと思えた感想、ホアキン・フェニックスの不気味な体型や歩き方、まさに圧巻の演技、
デ・ニーロとの新旧カメレオン俳優対決も見応えありました。
音楽の迫力も素晴らしい。
今年イチ衝撃的で危険な一本でした。
