確かにコレはジョーカー誕生の物語だ。そして、アーサーがジョーカーに変身した物語ではない。
社会的弱者であり障害持ちの男が職を失い自らのアイデンティティを失い武器を持ってしまった、いわゆる「無敵の人」が弱者の代弁者として崇拝される。誰にでもあり得ないようであり得るそんな話だと思う。
しっかりと単独作品としての位置付けがしてあって、ユニバースの匂いがカケラもないのがとてもいいと思う。また、やはりバットマンとは切っても切れない関係というのは原作リスペクトと言うよりはコレはジョーカーとしてのアイデンティティなので描いていて正解だったと思う。
「アカデミー賞確実!」みたいな煽り文句は好かないが、アメコミ映画でここまでクオリティが高い映画を作ったのは凄い。(アクションなしで)
ただ1つ言うのなら、バットマンという作品の「ジョーカー」というキャラクターのお話ではない。