スカイウォーカー

ジョーカーのスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
4.9
自分が初めてジョーカーを認識したのは、ヒース・レジャーが演じたダークナイトを見た時のこと。その狂気に充ちた演技は未だに忘れられず初めて映画館で鳥肌を立てたと記憶している。
あれから時が流れ2019年。また鳥肌を立ててしまった。
ジョーカーを演じたフォアキンフェニックスがまたとてつもない演技力。ジョーカーを演じるというのは自分を狂わせなきゃいけない訳でその後が心配になってしまう。ヒース・レジャーの例もあって、、
本作はジョーカー誕生の物語だが、現在でも感じることのある階級差別、虐待、いい思いをしている者がいればその対極の立場の者がいる。そこの立場を変えようともがく者が現れる。これだから世界平和は実現しないと感じた。その反逆の騎手となったジョーカーの凄まじさは危険な宗教や思想のようにも思えてしまった。自らの生い立ちの酷さをジョーカーは悲劇ではなく喜劇であると。周りが面白いと思ったものがコメディではなく自分にとって面白いものがコメディであるという考え方の変換ができるって凄いというかそれって今の周りの顔色ばかり伺う日本人にも通じるなと思ってしまった。見方によって様々な受け取り方ができる作品だと思った。あんな悲しい笑いはない。