もちもちのもち

ジョーカーのもちもちのもちのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
4.0
観た…!
とにかくすごい。
見終わった後、なんとも言えない心境になった。面白いとかつまらないでは測れない映画。見た人の、これまでの生き方や経験によって感想が変わるかもしれない。

すでに完全に悪として知られてるジョーカーの過去にフォーカスした映画。
はじめは1人の男としてのストーリー、障害を抱えつつも懸命に働き、ひとりで母の面倒も見ている。十分な暮らしではないが、コメディアンになる夢を持っている。
やせ細った身体と、時折見せる希望に満ちた笑顔に同情せずにはいられなくなる。
彼に降りかかる沢山の出来事を通して残忍なジョーカーが誕生する頃には、「悪」とは何か、「善」とは何か、、分からなくなってくる。ジョーカーは「悪」なのか…?

あの瞬間はわたしもピエロの仮面をつけてたかもしれない。

そして最後のあのシーン…精神科医と話すジョーカーのひと言にものすごくゾッとした。ここで感情移入から解き放たれ、映画の世界から現実に引き戻されたように感じた。

『悪』は誕生してしまったんだなぁ。

こんなに余韻に浸れる映画は久しぶりでした。観る価値あり!!!