素晴らしい。
みる前、ダークナイトの理解できないサイコパスなジョーカーっていう印象だけだったはず。
なのに、ジョーカーを見た今、彼を身近に感じてしまっている。
劇中最初からずっと苦しさと絶望と苦しさを何度も体感して、アーサーが自分の本当の思いとは真逆に笑うたびに苦しい気持ちになった。何度も何度も絶望を突きつけられた、その結果完全に失うものがなくなった。
そしてある日、ぷつっと何かが完全に切れてしまう。ジョーカーが誕生し、腐敗したゴッサムの街ではもはやヒーローとして讃えられる。そこで心底感じたことは、善と悪ってなんだ？？アーサーをジョーカーにしたのは、彼がサイコパスな面を持っていたからっていうだけじゃなくて、今まで人から受けてきたことだったり、環境だったり。まっさらだった子どもが、良くも悪くも、周りの人や環境の影響を受けて1人の人間を形成していくものだと思うから、ジョーカーは社会が生み出したものだと感じた。
もう、苦しくて苦しくて、6周くらい周って、最悪のジョーカー誕生で、もはや最後清々しい気持ちになっていた。そんな自分を怖いと思ったり、それほどに入り込ませてくれたホアキン・フェニックスが本気で天才。天才以外出てこないくらいすごい。
なんか、軽い感じになっちゃうけど、今めっちゃ自分悲劇のヒロインだわって感じてる人が見たら、自分捨てたもんじゃないなって思える気もする。だから元気もらったって感想も存在するのかなって。笑
もう一度見るには覚悟がいるけど、いつかまた見るのかもしれない。
