ステイサム

ジョーカーのステイサムのレビュー・感想・評価

ジョーカー(2019年製作の映画)
3.9
この映画は劇薬だ。
非常に刺激が強いがそれだけに影響力も高い。この映画を良いと言ってしまって良いのだろうか。主人公があのジョーカーということで決して共感することなどないと思って視聴したのだが、あまりにも壮絶な半生を見せつけられ、思わず心を動かされそうになった。いや、実際に動かされた。
ジョーカーの心の葛藤、劣悪な環境、人々の悪意。あらゆる要素が不幸にも積み重なりジョーカーという人格を作り出した。しかしその要素は決して我々と縁遠いものではない。だれしもジョーカーになり得るのだ。そのようなメッセージを受け取った気がする。終盤はとにかく鳥肌が止まらなかった。感じたことのない感情で心が詰まった。アーサーフレックは凶悪犯だが、極悪人ではない。そう思ってしまうほどだった。