ルネ

にっぽん昆虫記のルネのレビュー・感想・評価

にっぽん昆虫記(1963年製作の映画)
5.0
1963年。 監督は今村昌平。 モノクロ。

東北の貧しい寒村で大正7年に生まれた女の、性にまみれた生き様を描いた
作品。

女性の生命力の強さを”昆虫”に例える監督の感性が怖い。 それを客観的
に観察したので”昆虫記”らしいです。

製紙工場に勤めたり、田舎で地主の息子と結婚するも家を飛び出して来たり、 再び製紙工場に勤めそこの妻子持ちの係長とできちゃったり・・・と延々と 続くドラマチックな展開が面白すぎました。

そのあとも売春婦になったり、その元締めになったりと目まぐるしい展開の中 で愛憎にまみれる様が壮絶です。

今村監督の『楢山節考』 『復讐するは我にあり』に比べるとエロさ控え目ですが、それでもやっぱりエロいです。

女性の逞しさに圧倒される作品でした。
ルネ

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