女が昆虫のように社会の底辺を這いずり回るように生きていく話。
自分が忌み嫌っていた女将のセリフと全く同じ事を部下に放つ。自分の持つ欲はどこまでも上限を知らず大きく膨らむ。その欲望はいつかは破裂する…
貧しい農家の父無し子から売春組織の元締めにまで成り上がった実在人物の綿密な取材を元に撮られた、大正から昭和にかけての日本裏風俗史ともいえる作品だ。大正7年誰の種だかわからないまま産まれた松木トメ(左…
>>続きを読む土のうえを歩く虫のワンショットから始まるこの作品は、昆虫のように日本の底辺を生き抜く女が主人公の作品である。とにかくどこまで行っても土着的な生命力が迸っており、ジリジリとじめっぽくむせかえるような気…
>>続きを読む今村すぎる。今村イズムの権化みたいな映画。徹底的にドライで俯瞰的な視点から描き出される究極のリアリズム。この「映像によって描き出す」というポイントが非常に映画的だなあと感心する。主人公である「とめ」…
>>続きを読む戦後日本の恥部、暗部をこれでもかと描く。パパ活のパパの愛撫の気持ち悪さに比べ、近代文明以前の土着的な村に暮らす実父が死の際で娘の乳房を咥えるショットは、本来であれば生理的嫌悪感を抱くはずなのに、不思…
>>続きを読む心が強い。
ほぼトメの一生はクソな環境を必死に歩き続ける感じがして一貫してた。立場逆転とかもあれど、環境もコロコロ変わる時代だし、その場その場で生き抜くために、みたいな感じが一貫してた。
コミカルに…