私の祖母と祖父も認知症だ。
認知症の親族がいると、認知症の人の「周りの家族」の変化が見えてくる。
認知症の人は性格が変わって辛いと言うが、私は周りの人の性格までも変わってしまって辛い。
けれど、何か本質的な、他の人がすでに忘れているようなことを彼らはしっかりと記憶している。
それが彼らの喜びであり、想いであり、個性であり、本当の彼らなのかもしれないと思うと、また違った角度・関係性で関わっていけるのかなと思う。
ゆっくりと忘れられてしまう悲しさや寂しさは計り知れないが、記憶が無くなることでその人がいなくなってしまうと思えてしまうなら、今までの思い出をたくさん掘り起こして対抗していきたい。
愛があってもなくても、時間を共有した者同士だからこそできる支えがあると信じて。
それが夫婦で家族で子供で孫であることなのかもしれないと感じた。