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プライベート・ウォーのNoAceJustYouのネタバレレビュー・内容・結末

プライベート・ウォー(2018年製作の映画)
2.6

このレビューはネタバレを含みます

2021/7/11鑑賞。53点。


〈あらすじ・ネタバレあり〉
サンデー・タイムズのジャーナリスト メリー・コルヴィンは、2001年に取材に向かったスリランカの戦場で左目を負傷する。
以降、メリーは眼帯をつけるようになる。

ジャーナリストとして高く評価はされるが、周囲からは「スリランカ行きは間違いだった」と陰口を言われ、以前の美貌を失ったために夫は他の女に目移りするように。

2003年、イラク。
芋のトラックに紛れて入国したメリーは、ファルージャに向かっていた。
アメリカ軍基地で出会ったカメラマンのポール・コンロイを取材に同行させる。
フセインの部下に通行止めされるも、スポーツジムのIDを見せて「医療関係者だ」と言い、切り抜ける。

ある日メリーは、巨大墓地で掘り起こされた複数の10代と思われる死体についての記事を書き始める。だが、スリランカでの1件がPTSDとなり、まともな生活を送られなくなる。

上司のライアンは、メリーの精神状況を危惧してジャーナリストの仕事を与えないまま、雇い続ける。まさに、飼い殺し状態。
一方で、元兵士で同じくPTSDを抱えた経験のあるポールに、胸の内を吐露するメリー。

2009年。
ポールと相棒関係を続けるメリー。

2011年。
私生活では、トニーという男性と恋仲になるメリー。
リビアのカダフィ大佐に対するクーデターの動きを見たメリーは、ポールと共に現地へ。
1000人以上の女を犯して殺すカダフィとその部下の現実を知る2人。
同僚の女ジャーナリスト・ケイトもリビア入りする。
反政府軍と政府軍の交戦は激化。
上司・ライアンと連絡を取ったメリーは、「ジャーナリストが見つかり次第処刑されている。派手に動き回るな」と忠告される。
古くからの友人である軍人・ノームが交戦の被害を受け、彼の死体と対面するメリー。メリーが記者として経験の浅い頃、「記者だ。撃つな」のシャツをくれたのは、ノームだった。

カダフィとの単独インタビューの機会を得たメリーは、「あなたは西欧にとって石油を手に入れるための道具に過ぎない。あなたが若者を洗脳しているのでは?」と追及。
カダフィは、「私は無関係、アルカイダが若者を扇動している。私に取って一番話すのが楽しい女性は君だ」と返す。

それからしばらくして、カダフィは民衆に処刑され、メリーとポールは彼の死体を写真に収める。

メリーとライアンは一緒に食事をする。
禁煙席でメリーはタバコを吸い、ライアンを詰る。
「リビアにケイトを派遣したのは、私の仕事を信頼してないからでしょ?」と。
ライアンは、「君は優秀だけど制御不能になる。だから、行き過ぎた行動に出ないよう守ってる。君には普通の生活なんて無理だ」

メリーはライアンの言う通り、自分には普通の生活など無理で、戦場が居心地の良い場所になっているのかもしれない…と心のどこかで認めてしまう。

2012年。
アサド政権と反政府軍の交戦が活発化するシリア。
ポールと共に取材のためホムスへ入るメリー。この頃のメリーは眼帯を外している。

孤立した居住区に進入したメリーとポールは、そこで隠れて暮らす住人たちと話す。
「子どもたちが飢えと寒さで死んでいく事実を伝えてほしい」と三児の母から頼まれる。

医療現場では、医師の不足、物資・医薬品不足の現実に直面していた。

アサド軍がさらに間近に接近する。
ポールは撤退しようとメリーを説得する。だが、「2万8千人の住人を見捨てることはできない」と言う彼女の言葉を聞き、最後まで付き合うことに。

ライアンはメリーと連絡を取る。
複数のテレビ局を繋いで生中継をしたいと提案するメリーの言葉に説得され、ライアンは中継の準備を整える。

「かつて1万人の市民を殺した父親と同じやり方でしか、問題解決できないとアサドは思っている。
アサドの父親が築いた政権は今、音を立てて崩れている。
テロリストだけを暗殺する、というアサドの言葉は嘘。一般市民も殺されている。
市民は、私たちは見捨てられたのか?と問うがその答えが私にはわからない」

その後、アサド軍は衛生電話からメリーらの居場所を突き止め爆撃。
ポールが這いつくばってメリーに近づくと、彼女は息を引き取っていた。

その後もポールは、戦場カメラマンとして活動している。

メリーはかつて語った。
「恐怖を認めてしまえば、行き着きたいところにはいけない」

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・コルヴィンの12年間の人生を、プライベートと仕事を交えて描いているが、深みのない中途半端な出来に感じた。
ドキュメンタリーとしては及第点だが、映画としては微妙。
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