チャラい金持ちのてんぐおじさんが、価値観をわかりやすく変えていく。
この主人公は、偏見のかたまりかと思えば、たったひとり自分をさらけ出せる親友はゲイ。障害がテーマの一個ではあるけれど、それだけでもないなとみていて思った。
スニーカー会社のポスターが黒人なのを、フロランスがセンスないと言ったり。会議中もパワハラな態度、古い価値観。中国料理屋のシーンが出てきたり。健常者でも自分に自信がなくゆらいでばかりの登場人物がいる。一方の障害のあるフロランスの堂々と潔く、かつ凛とした姿と優しさには、あんまり美しくて圧倒されてしまう。
人間、そんなに素敵にはいられない。でもこのダメダメ主人公との対比としては、これでいいんだと思う。
かなり極端ではあるけれど、最後には、気がついたら、自分を愛そうというシンプルなメッセージが、見てる人の心にスッと届いているんではないかな。