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優しき罪人のnileのレビュー・感想・評価

優しき罪人(2018年製作の映画)
4.0
交通事故によって両親を亡くしたヨンジュと弟。叔母夫婦からはイビられ、弟はグレて示談金が必要な事態にまで発展してしまう。そんな状況を打破するため、両親の敵である加害者家族へ示談金の工面をお願いしに行くも抜け殻のようになった男性の姿を見て止めてしまう。
復讐のために近づいた相手家族も事故によって傷を抱えているにも関わらず、見ず知らずのヨンジュを受け入れて自分達の実の娘のように可愛がってくれる中で次第に葛藤していくヨンジュ。罪を犯してからずっと後悔し続けている者と被害者遺族であることを隠して相手家族に近づいた者は真実を告げた後でも互いを尊重し笑顔を見せ合うことは出来るのか。ラストの選択が皆にとって正しかったのかは分からない。ラストで描かれた選択のあと彼らがどのように関わり合うのかの示唆は一切無く、選択に至るまでのヨンジュの葛藤と加害者家族の贖罪への姿勢がひたむきに描かれていた。
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