よく『カメラを止めるな！』を引き合いに出して紹介されていたので、あんな感じの映画だと勝手なイメージを持って行ったら全然違ってた。同じなのは、インディーズ感と出ている役者さんは全員知らないことくらいかな。
計算し尽くされた脚本と、想像できない展開で観客をあっと驚かせた稀に見るゾンビエンタメ『カメラを止めるな！』。一方、この『メランコリック』は、出てくるほぼ全員を愛さずにはいられない、そんな愛おしいキャラクターたちが繰り広げるクスッと笑えてどこか温かいヒューマンコメディみたいな映画。
個人的に、面白いのは『カメ止め！』で、好きなのは『メランコリック』だな。
あるレビューで「結局何が言いたいのか分からない」って書いてあるのを見たけど、映画に大作とかメッセージ性の強いものを求めてしまうとそう感じるのかもしれない。この映画では“核心”みたいなのは見つけづらいかもしれないけど、それでもそれは主人公がサラッと台詞で言っていたような気もする。主人公のように、社会の底辺に近い環境で生活している自分にはそれがスッと入ってきた。
2019年8月観賞
