Genichiro

カンボジアの失われたロックンロールのGenichiroのレビュー・感想・評価

4.5
カンボジアがフランスから独立した流れを改めて確認。そういやそうだったなと思い出した。レコードはキューバ・フランス・南米から運ばれていたと、なるほどなあ。シハヌークのプロパガンダ映画?がなんともエキゾチックでじっくり見たくなってしまう。1970年、シハヌークが実権を失いロン・ノル政権となる。アメリカと手を組んだため、アメリカ文化の影響を大きく受けた時期があったと(LAからヒッピーが来てた)。そしてクメール・ルージュの内戦はシハヌーク体制の奪還のためだということは知らなかった。1975年にクメール・ルージュがプノンペンを占領し、クメール共和国が崩壊する。そこから1979年にプノンペンが解放されるまでにほんとに多くの命が失われた。ros sereysotheaの姉が妹のCDを露店で探す終盤のシーンの悲しみに満ちた姿…作中で紹介される楽曲がどれも素晴らしく、だからこそより一層やるせない気持ちになる。なぜ南国の音楽はあの独特の、天然のdub処理のようなあの質感になるのだろうか。
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