やっぱりカルカン

運び屋のやっぱりカルカンのレビュー・感想・評価

運び屋(2018年製作の映画)
3.9
2020年11月23日(月)[BSプレミアム]プレミアムシネマ 後9:00〜10:57の録画を視聴。

2018年末か2019年のはじめに映画館へ行った時、上映前にこの映画の予告編が流れてめちゃくちゃ面白そうだったのでずっと興味がありました。その時は時間が取れず見に行けなかったため、待望の視聴です。こんなに早くテレビ放送してくれるなんてNHKさんマジ感謝です!

ヨボヨボのおじいちゃんに見えて実は強いとか、退役軍人などのかっこいいおじいちゃんが活躍する系の映画が大好きです。この映画は、結末は分かっているけど見ていてドキドキしました。
時々一時停止して「うわー!まだ1/4か!!こんな序盤で!キャー!!これからどうなるんだろう!」「えっ!まだ半分??」などと思いながらハラハラして見ました。

私は車好き・ドライブ好きでもあるのでアメリカのでっかくひらけた道を爆走するおじいちゃんドライバーの画が良すぎてたまりませんでした。乾いた風の感じとか、カンカンの陽射しの感じとか、美味しそうなポークサンドウィッチの匂いとか、そこはかとなく画面から伝わって来るような没入感のある映像美!
カーラジオから聴こえてくる音楽に合わせて歌っちゃう気持ちとてもよく分かります。クリント・イーストウッドの運転姿も素晴らしくかっこよかったです。
快晴や雨など天気の描写が効果的に使われていました。よくある演出ですがこれ見よがしな感じがしなくてよかったです。

タタってどういう意味かなと思って後で調べたらスペイン語で「おじいさん」を意味する「エル・タタ」が由来だそう。
でもよく考えたら、こんな老いぼれジジイが運び屋なんかやるわけない→カモフラージュになって捕まりにくい点を利用されてるのに通称がそのまんまだったら警察にバレちゃうじゃん!!と思いました。

ちょっと前に見て感動した「アリー・スター誕生」のブラッドリー・クーパーも麻薬捜査官役で出ていました。アリーの時とは違う雰囲気でキリッとした男前でした。
監督でもあるという点がクリント・イーストウッドと共通していますね。やはり先輩として尊敬しているようで、念願の共演にオファーを快諾したとインタビューで語っていました。

やってる事は重い犯罪なのに映画の雰囲気はそんなに悲壮感がなく、むしろ明るくてほっこりしていたところが面白かったです。
実話が元になっているとのことで、ドキュメンタリー好きの私にはジャストミートの映画でした。