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ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇りのnobuoのレビュー・感想・評価

4.0
※加筆・再投稿しました

極めて丁寧にベタをやり切る、好ましいタイプのアクション大作。例えるなら「おちゃらけキャラを装った優等生」というか、それともシンプルに「昼行燈」と言うべきか…。

原作未プレイの映画ファンとしては、特にドラゴン戦の舞台設定が素晴らしかったことが印象深い。死体の山の傾斜、床を吊るす巨大な鎖、不安定な足場、その全てが必然性をもってアクションシーンに絡んでくる構成は見事と言う他ない。この場面を観て、ファンタジーアクション系映画の歴史に新たな名が刻まれた……と確信した。
他にもアバンタイトルの投獄ギミック・CGを駆使したワンカット長回し風変身チェイス等、心に残る名場面は数多い。パーティーメンバーのキャラ立ち(特にミシェルロドリゲス姉貴)も良かった。リアルタイムで観れたことを喜ばしく思う。

文句があるとすれば作品…ではなく日本の配給会社。やる気が感じられないとは言わない(長文のプロダクションノートを無料で公開してくれたし)が、何かがズレている。
とりわけ宣伝文句「意外と面白い!」が鼻につく。観客や作者が言うならともかく…制作に携わってない配給会社が「意外」って、制作陣に対して失礼じゃなかろうか。
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