ICHI

サイバー・ミッションのICHIのレビュー・感想・評価

サイバー・ミッション(2018年製作の映画)
3.9


つかみの印象は、アジア映画ってやっぱり咀嚼音が爽快だな、という感じ。

視聴者の快感のツボを知ってる作り、巧いなと思う。

ただ、中盤以降ちょっとはじめのリズム感が中だるみしてゆくようにも感じたのは、スーイーや潜入捜査官、オタクとのからみに練りが足りなかったからなのかなと思う。

同じアジア映画でバディーものでは「共助コンフィデンシャル」が大好きだが、ギャクセンやスパイミッション系アクション、勧善懲悪など要素は被るものの、スピード感や白熱具合は雲泥の差だった。

ワンピースや山P扮する「モリさん」などが登場し、親日を感じたが、ラスボスに山Pはすこし優男すぎた。

松田龍平あたりが個人的にはゾクゾクするなと思った。

良くも悪くも、昔ハマッたことのあるシチュエーション感を、ハッカー描写多めに撮ってみた、という感じで、最後電車のドア開閉までスマホの指一本でしているのは、さすがにご都合よすぎて笑ってしまった。

「ハッカー」という言葉面はたしかに「最新技術を操る」という性格があるが、その根底には「技術」という「アナログさ」「小難しさ」があるのが魅力である。

その点、指一本で扉を開けたりするシーンより、オアシス本社に乗り込むシーンで汗水たらしてコードを抜き差しするオタクの奮闘の方に、とてもゾクゾクした。
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