たろうまる

きみと、波にのれたらのたろうまるのネタバレレビュー・内容・結末

きみと、波にのれたら(2019年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

前半の甘甘なラブストーリーが、意外なことに楽しめた。確かにベタベタなカップルののろけを見せられるのだが、映画全体で見るとそんなに長くはない。二人の幸せな時間のほとんどがダイジェストで紹介されるが、それをクオリティの高いアニメーションで描かれているので、不思議と二人の世界に魅了される。あとオムライスとコーヒーが美味しそうだった。

惜しいのは全体的に物足りなさを感じることだ。前述した通り、この二人は恋人関係になってからそれほど時間がたってない。(しかもダイジェストだ。)その為か、港があんなことになっても、不思議と悲しくない。あの辺の演出が個人的にイマイチだったのもあるかもしれないが…。その港も、『実は彼はこう思っていた』『このような過去があった』『こういう理由で消防士をしていた』と判明していくが、これが二人の付き合いの短さをより引き立たせてしまってるような印象がある。(喧嘩もしたことがないと言っていたので相当短いのだろう)

個人的な好みだが、ひな子と港の恋愛模様をもっとしっかりと見せても良かったんじゃないかな。この映画は『ひな子が港を失った事実を受け入れて再スタート』する話だ。でも実際は学生の恋愛のような浅さがどうしても目についてしまう。ならばこの二人が結婚して、固い絆で結ばれている位の設定にしちゃってもいいじゃない?…と思った次第です。
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