エータキ

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンのエータキのレビュー・感想・評価

3.8
オセージ族が1人亡くなるたびによくわからない白人が大量に増えていったり、画面に映る夫婦がどれも民族衣装のオセージ族の女性とスーツ姿の白人男性だったり、白人が侵食していく様がグロテスクだった。

またオセージ族の住む場所にやってくる蒸気機関車の吐き出す白煙の向こうから続々と白人が現れて、オセージ族を忌み嫌うような目線で見てくるカットも印象的だった。
後半、白人もオセージ族から同じような目線で見られるカットがあり、結局みんな自分と異なる存在を怖がっていて、だけどこの映画における白人(マジョリティ側)は相手を下に見ており、それこそが実際の差別や暴力に繋がっていくのかなと思った。対等ではない。

歴史をエンタメとして消費してるという自己言及的なラストあたりのシーンも印象的。

ラストシーンも相手を信じきれない故で、やはり対等に扱ってもらえてるとは思えないことが元凶な感じ

ディカプリオの表情の変化すごい

数は暴力であり、自分は相手より上であるという自己認識が暴力の衝動となる感じ