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殺さない彼と死なない彼女のakaringoのネタバレレビュー・内容・結末

殺さない彼と死なない彼女(2019年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

▶︎2024年:62本目
▶︎視聴:おおよそ2回目

ほのぼのおしゃべり系映画。私の大好物。
絶対好みな映画って分かってたのに、以前途中までしか観れてなくて、満を持してやっと今回、最後まで観賞。

《ストーリーについての評価等》

タイトルにもあるように、恋愛映画とは思えないくらいに「死ね」「殺す」というセリフが出てくる映画w

「高校生」という立場、それぞれのキャラクターに合っていたから、このようなセリフも受け入れられたということ。鹿野も小坂に言っていたように、感情も言葉も(発する表現が)「キャラ設定崩壊」してなければいいのかなと笑
でも、人間関係は変化、仲良くなっていくから、そういう意外な一面もリアルなコミュニケーションで受け入れあっていけるのかな、と思う。ていうリアルなコミュニケーションが前提で成り立つことを、視聴者(第三者)側にもできてる映画はなかなかないと思う、すごい!←“双方向のコミュニケーション”というか、そんな感じのこと。
このことから、改めて“誰が”何を言うか、自分の立場を弁えた発言が大切なのだと思った。誰が何を言うかで、説得力みたいのが違う。鹿野も小坂も、大人になってこんな会話してたらやばいけど、高校生って設定だからよかったんだと思う、ほんとに笑

オープニングに出てきた一文が、本とかでよくある、献辞みたいで良かった。

登場人物(主に主演の鹿野と小坂2人)は悪口ばかりではあるが、言葉だけの意味の本気のセリフではなく、ふたりにしかわからない愛が込められたセリフたち。愛らしかった。たまらなく気持ちよかった。下品な言葉ばかりなのに、ふたりの言葉のやりとりにはなぜかニヤけてしまった笑

ほのぼのおしゃべり系映画なんだけど、役者たちの演技も光り、語りが多いながらも物語は着実に前に進んでいっているところ。展開の仕方がかっこいい。時の流れの切り取り方がワンシーンワンシーン濃厚に感じられて、そういう描写がほんと好きなんだよなぁ。

ほのぼのおしゃべり系だけど、結末に衝撃的展開が訪れたように、未来は決して誰にも分からないのだから、ほんといつ何が起こるか分からないのが“人生”であるということを示してくれていて、着実に時の流れを感じられる映画だった。(一個前の段落と似たようなこと書いてるかも💧)

登場人物たちの現実での会話が多い中、心の声が入ってくるところがあったが、そのような描写も違和感なく観ることができた。

2人の関係、それぞれ3つの物語。(2人3組、短編小説のような中身)
どの物語もすごく心に沁み渡った。個人的には八千代くんと撫子ちゃんの話が1番好きでした。好きが溢れてとまらない関係笑
葬式とクライマックスの桜並木のシーンを観て、それぞれのストーリーがまさかの時系列違いだったことが判明してビックリ。伏線回収(?)、上手すぎる。

◯彼のお葬式で鹿野が泣かなかった件について

本当に深い悲しみにくれたら、涙は枯れ果てる。だから鹿野は、みんなが涙を流す場面でを流さなかったんだと思う。

◯葬式でやたらつぶやかれる「まだ若かったのに」という言葉について

人は本当にいつどこでどのように死ぬのかわからない。これを再確認した。

《印象に残った言葉》

・撫子ちゃん「今この瞬間から未来よ」
・小坂「今はそうかもしんねぇけど、明日はわかんねぇよ。未来の話しようぜ。...じゃあまた明日な。」
・鹿野「同じ景色を見たいの。君のそばで。」
・鹿野「私は彼に会いたいだけだ。」
・鹿野「私はお前のことを思い出にするのが嫌だ。」

《その他つぶやき》

くらった映画のレビューが毎回ほぼネタバレしてて、読んでくれてる方、すみません。

間宮祥太朗まじ好きくらった。
今後も恋愛映画でも活躍して欲しい。

これからも眠れない夜に時々観てみようと思った。

私も大好きな人のキスで目を覚ます朝を迎えてみたいです(切実)
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