すごくいい作品。私の感性にピタっとハマりました。
ダウン症のザック。プロレスラーを夢見てます。ダウン症である事を自覚しています。
ザックはとても一途で純粋です。
ただ、健常者との社会生活は一般的には難しく施設で生活しています。
ザックは憧れのプロレスラーのレッスンを受けるため施設を脱走、心に穴の空いたタイラーと出会い2人の旅が始まります。
タイラーのザックへの対応が素晴らしく、
ハンディキャップがある方への対応と言う点で、ベストな解答をもらった気分です。
タイラーはザックに対して時に厳しく叱責しますし、擁護になりがちですが、ちょっとした挑戦も後押しし、甘えさせません。憎まれ口も容赦なく叩きます。
一方で大きな寛容を持ってザックを助けます。
途中から施設でザックの世話をしていたエレノアが参加することにより、さらにこの作品の良さが上書きされます。
エレノアは自身のボランティアとしての行動に自信を持っていましたが、タイラーとザックの関係を見たときに、便宜上のボランティアから心が通う付き合いに傾倒していきます。
3人が絡む筏のシーンはとても心が温かくなるシーンです。
ちょっとのフォローをする事により、過度に気遣う事なく接するのが、ハンディキャップがある方と付き合うベストな解答だと改めて思う事ができました。
この3人は対等です。だからこそ心通い、心底楽しく、心底心配できる。
本当いい関係。
心豊かに、また温かい思いになるこの作品。
ラスト、フロリダに向かう車の席順で、思いは最高になりました。
幸福感のダメ押しです。