あや

エンツォ レーサーになりたかった犬とある家族の物語のあやのレビュー・感想・評価

4.8
F1レーサーを目指す飼主に育てられ、「自分も人間に生まれていたらレーサーになりたかったなぁ」と思いながら日々を過ごす主人公はゴールデンレトリバーのエンツォ。来世は人間に生まれることを信じて、その短い命を大切な人の為に捧げる一生を描いたストーリーです。

自分のことは二の次、三の次で、飼主の夢を応援し、活躍を喜び、幸せを願う健気なエンツォ。意思疎通や感情表現に限界がある事にもどかしさを感じつつも、犬としての立場で「自分には何が出来るか?」を考え、行動に移すエンツォの姿は、「大切な人を本当に大切にする」ことの難しさや美しさをわたし達人間に教えてくれています。

とにかくエンツォの演技が凄すぎる!犬が主人公の映画はこれまでにもありましたが、この類稀にみる完成度には心底驚きました。脚本読み込ませた?中に人間が入ってるの?と思う程、エンツォの行動は台詞と一致していて、その素晴らしく賢いゴールデンレトリバーのエンツォに主演犬優賞を捧げたいと思います。
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