難病を抱えながらも日々を懸命に前向きに過ごそうとする主人公は、入院する病院にやってきた同じ病気の男の子と恋に落ちるが、180cm以上近づくと互いに菌を感染しあってしまうという制約の中、今までの生き方に疑問を抱いてしまう…果たして2人の運命は…。
同じように明日に不安のある人生を生きてきた難病患者である私には、この作品が終始つらかった。何とか前向きに生きようとして、それが日々安定していても、何かのきっかけで気持ちが崩れてしまう。子供を産むこともできないなら、恋愛することもできず、ただ日々を生き抜くことが人生の目的になっていることに疑問を抱くことが痛いくらいに心に突き刺さる。
触れられることについて描かれているが、自分の前の当たり前は、誰かの当たり前じゃないこと、平凡だと思うことは誰かの幸せだということ、そんなことを伝えてくれる作品。
