キューブ

天国から来たチャンピオンのキューブのレビュー・感想・評価

天国から来たチャンピオン(1978年製作の映画)
4.0
 よくある「手違いで死んだ男が別の人間になって帰ってくる」っていう話の走りである。設定はベタだし、ナンセンスなギャグも多い。ひたすら流れるBGMのサックスもひたすら甘ったるくて耳障りに思うときすらある。アメフトの練習シーンに流れたときは苦笑してしまった。
 それでもなぜか嫌いになれなかった。というかむしろ、エンディングの感動も相まってとても満足できた。まず言えるのがベタな設定なのにオリジナリティを保っていることだろう。人が天国に連れて行かれる定義や、「案内人」の設定、現世でのルールなどありそうなのに見たことのない設定が多かった。そして何よりウォーレン・ベイティの演技だろう。一見するとただのうざい熱血漢に見えるが、彼がここまでひたむきに演じると不思議と自然味がでてくる。自分の存在を認めてもらおうと右往左往するその姿を見ると感動を抑えられない。
(12年1月22日 BS 4点)
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