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ジョジョ・ラビットのhulkのレビュー・感想・評価

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
4.8
これが良いって言われる理由がめちゃくちゃ納得できた。鑑賞中から鑑賞した後も興奮が止まらない。

もっとコメディ然としていると勝手に思ってて、たしかにコメディ的な風刺も効いているけど、意外とシリアス。全体的には明るいトーンだけど、戦争の悲哀が非常に上手く表現されているし、これは歴代の名作戦争映画と比べても少し異色かな。いい意味で。ていうか、妄想ヒトラーとの掛け合いとかありえない。

主人公ジョジョは様々な出来事を通して、苦しみ、葛藤し、成長していくという話なんだけど、とにかくこれが絶妙。詳細はネタバレになるので回避。センセーショナルなシーンもあるけど、それ含めてとにかくいい意味で衝撃的。

キャストとしては、主人公のローマン・グリフィン・デイビス少年はここからスターダムに上がっていくのかと思わせるくらい、良い演技。
脇を固める役者も豪華で、タイカ・ワイティティ、レベル・ウィルソン、サム・ロックウェル辺りもいい存在感。特にサム・ロックウェルは超カッコ良かったな。でも、個人的な一番はスカヨハ。母親役が意外なほどハマってて、とにかく驚いた。こんなにきれいで面白くて優しくて真っ直ぐな母さん、いたら嬉しい。

もう一つ、自分がめちゃくちゃ良いと思ったのは、David BowieのHeroes。これがラストで流れるとか、もうそれだけで5点つけたいくらい。別の映画としては、エマ・ワトソン主演のウォールフラワーでも最後流れていたけど、なんとなく共通しているのは「解放」という点かな。
ちなみに、本作ではドイツ語ver.ってことで、ボウイとドイツの関係はベルリンの壁時代のコンサートしかり、なかなか深いものがあるなと。でも歌詞も本作のテーマというか、ラストにピッタリ合致。
本作ではラストにHeroesをバックに、2人がダサい踊りを交わしながらフェードアウトしていくとか、、、これはもう好きにならずにはいられない。でも、あのダンスのシーンはなぜか泣ける。

また観たい。
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