TakamaruSuzuki

ジョジョ・ラビットのTakamaruSuzukiのレビュー・感想・評価

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)
4.0
2020年1発目の映画館、幸先良いとしか言いようがない良作。

全体的にコメディとファンタジーを交えながら、戦争ものにしては驚くほどライトに仕上がっています。老若男女を問わず楽しめる仕立ては意図的なものでしょう。

親子、師弟、友人、そして男女。これら一切の間で生まれ、育まれる愛の尊さが、ジョジョという子どもの成長を通して描かれていく。それは戦争やイデオロギーによって危機に晒されようと、決して奪われることのない、ある種絶対的なものとして。

「愛は最強。」はこれを完璧に捉え、言い当てた素晴らしいコピーだなぁと思います。
また、その発露を「踊り」や「色彩」で表現したところも品が良い。その象徴的な役どころを見事に演じ切ったスカーレット・ヨハンソンは本当に素晴らしかったですね。サム・ロックウェルも最高。

ちなみに史実では、ソ連軍に占拠されたベルリンでソ連兵による強姦・蹂躙が横行し、約200万人のドイツ人女性がレイプされたという記述もあります。
惨劇があったという事実と、映画はあくまでもフィクションである、という認識だけは見誤らないようにしたいですね。
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