rabbi1213

新聞記者のrabbi1213のレビュー・感想・評価

新聞記者(2019年製作の映画)
4.0
ずっとずっと見なければ・・・と思っていた作品。
BSで無料放送、ありがたい!
今回初めてBS12というチャンネルを知りました。
貴重な機会をありがとう。


ずっと緊張しっぱなしで鑑賞。
録画したものを観ていたので、一瞬飲み込めなかったり聞き逃したワードを巻き戻して見直すことができて良かった。


現実に起こっている事件をほぼそのまま登場させているから、
見ている時のザワザワが凄い。
そうだ、こんな事が実際にあったんだ、と鑑賞するたびに思い出す事ができる。
そして公開から1年以上経っているけど、どの事件も何も解決はしていない。
この先の未来で鑑賞する人々も、当時の事件について調べるだろう。
事件を風化させない、という意味でも大変意義のある作品なんだと思う。


この作品はあくまでフィクションだけれども、
「これはおかしい」と思った時に口を塞がれる、飲み込まされる事の恐怖。
見えない力に「黙らされる」事の恐怖をすごく感じたし、
実際にたった今、現実の世界の中でもどれだけの人が「黙らされ」ているのだろうか?と思うと暗澹たる気持ちになる。


ラストの松坂桃李の表情が凄かった。
ブラック職場で働いている時、ああいう「顔の色が黒くなっている人」(血の巡りが悪くなって顔色がめちゃくちゃ悪い人)たくさん見たな、と思い出した。
みんな(あそこまでじゃないけど)追い詰められた血走った目をしていた。
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