歪み真珠

天気の子の歪み真珠のレビュー・感想・評価

天気の子(2019年製作の映画)
-
一度書いた自分のこの感想を読みなおしたらめちゃくちゃで、まだまだ推敲しなきゃ駄目、ひどいもんだと思いました。しかしこれ以上この映画のことを考えるのは嫌なのでもう感想をあげてしまいます。

はじめに好きなところを書きます。帆高が東京に持ってきた数少ない荷物の中に「キャッチャー・イン・ザ・ライ」があったところです。とてもいい。あれを上京の荷物に選ぶとは、きっと穂高は繊細な男の子だ。
私のあまり上品ではない趣味として人の本棚を見るのが好きというものがあります。誰も必要としない情報ですが、本棚に自己啓発系の本がずらっと並んでたら千年の恋も冷める。スティーブン・R・コヴィーとかナポレオン・ヒルとかが少しあるとかならいいんですよ。でもそれこそキンコンほにゃららとか堀江ほにゃららとかが大量にあって、しかもそれを「読書」とか言ってたら怖くなって泣いてしまう。
(わたしが「感想が長い」のはこういう全然関係ない話を途中でするからだな)


やっぱり私は新海誠さんは好きになれないと改めて思った。
これは一個人の好き、嫌いの話しです。彼の作品がお好きな方には先に謝ります。もちろん絵が美しくて、とくに新宿のシーンとお台場を上から見たシーンはあの東京を思い出して感動した。日本の顔は東京で、世界の街のひとつなんだ。

今まで新海さんの映画は「君の名は。」しか見たことがないので単なる感想であります。感情的になって色々書いてはいけないわと自制心が働きます。「言の葉の庭」とか「秒速なんちゃら」とかも見た方がいいんじゃない?とも思います。
あぁ、それでも気に入らないものは気に入らない!
石田衣良さんが「新海さんは高校時代にちゃんと恋愛しなかったんじゃない」みたいな感想をあげていてちょっとニヤリとしてしまった。『ちゃんとした恋愛』ってやつはなんだよとは思うが、その感覚は言い得て妙。なんかキモいんだよ。(お好きな方、ほんとごめんなさい…)
石田衣良もそこまで言うかとは思うし、そこで宮崎駿を持ち出すのはずるい。(気になる方は新海誠 石田衣良で検索を)
それに宮崎さんも大概あれだとは思うし。
でもなぁ、新海誠さんはだめだ。ぞわッとする。女の人に夢を見てるとかそんなんじゃなくて。「君の名は。」で、高校生の二人にあれをやらせるところが大嫌い。
この人ぜったいにモテなかっただろと思った。いいですか、モテないのが悪いんじゃないんです。でもあぁいうのって全部に出るじゃん。一事が万事っていうし。外交は男女関係に似てるという言葉もありますし、浄土真宗を広めた親鸞は男前だったという話しもある。私はわりと顔と仕草の力を信じています。つまりはモテる人を尊敬している。
あっ、忘れてはいけないのは、才能は色気になりうるということだ。新海さん、絵の才能はありますね。(あれ、何を言いたいんだ、わたしは。)

ストーリーが嫌じゃないんですよ。彼らの選択に怒ってるんじゃない。あの選択は物語のもつ強さだと思う。なんのためにフィクションがあるのか。作り物の説得力がもつ『嘘の本当』これは映画の魅力のひとつだと思ってる。
でもこの「嘘の本当」もなんか弱いんですよね、この映画は。

もう好きになれないというか、正直に言っちゃうと嫌悪感を抱くような人の作品をみるのはお互いのためにならないので見ないようにします!おしまい!!解散!!!