「リメンバー・ミー」が死者の話だとしたら、「2分の1の魔法」は生者の話だと感じた。
魔法が衰退した、ファンタジーの生き物が生活する世界で、弱気な弟と陽気な兄が、父と再会すべく冒険へ。
正直、あらすじを読んで、予告を見たときにはあまりピンとこなかった。
しかも、前半ちょっとゆったりペース…?ちびっ子これ退屈しない…?と感じていたのですが、
中盤の弟、兄、下半身だけの父との「あるシーン」からぐっと引き込まれる。ここからもう泣いてた。
「生と死」って点ではリメンバーミーに通ずるな〜と感じてたのですが、
リメンバー・ミーは、死者や先祖へ想いを馳せ、死者を弔うという、どちらかというと「死」に対しての矢印が大きかった気がする(だからこそ、ラストに希望があるし、大感動するのだけど)。
2分の1の魔法、原題は「onward」前進。そうなのだ、残されたものは、死者へどんなに想いを馳せても、会いたいと願っても、どんなに辛くても、前に進むしかない。
でも、その「前に進む」ことは難しい。
弟は自分に自信がないし、兄は魔法オタクでゲームに夢中、つまりこの世界でかつて繁栄していたもの、「過去」に執着しておりどこか浮世離れしているところがある。
また、その「前に進む」という点で、この思春期真っ只中の兄弟を見守る母はどうなのか、というのもとても興味深い。この点はぜひ劇場でご確認を!
その「前に進む・onward」に対して、どう挑むのか。そして、何が必要なのか。
生きるのはキツい。でも…何か救いや助けがあったなら。
結末、大大大大大感動が待っています。
声優も最高。アメコミ好きにとってもニクい演出もあり☺️
ピクサーまじでなんなん…?こわ…(褒めてる)