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黒い司法 0%からの奇跡のころぴのレビュー・感想・評価

黒い司法 0%からの奇跡(2019年製作の映画)
4.0
何も
本当に何もしていないのに
嘘で塗り固められ
正当な裁判もさせてもらえず
死刑囚にされる
そんな時代に
正義の為に立ち向かった
勇気のある若い弁護士のお話。

思いやりがあり、
真剣に本人や家族と向き合う
素晴らしい人でした。
あきらめず、希望を持ち
正面から真摯に当たっていく
だから
人の心を変えていけたんだと思う。


【ハーブの電気椅子の処刑】

丁寧に眉毛や頭部を剃られる
「こんなに優しく扱われたのは
初めてだ」と
ブロックタイルで囲まれた部屋
四角い無機質な
やけに白さが目に付く椅子
手足を拘束する黒いベルト
ガラス越しに並べ始める観覧席
荒くなる呼吸
倒れそうになるところを支えられ
脚から腕へ何ヵ所も
ベルトが装着される
頭部に乗せる蓋の隙間から
見えるスポンジ
そこまでの時間が長過ぎて
観ている自分の心臓の鼓動が
一緒に激しくなる…
ハーブの好きな曲が流れ
その時が来るのがわかる
仲間の死刑囚達が
一斉にアルミカップで格子を叩く
官房中に響き渡り
ハーブの耳にも響いたと
思いたい…

家族に処刑を見せて罪滅ぼしさせる
グリーンマイルでもそうだったけど
きっと大昔から行ってきた
習慣なんだと思うけど
あの距離で、目隠しもせず
ガラス1枚くらいでは
死刑囚の形相、
皮膚の焼け焦げた臭い
相当の覚悟がないと
見られないと思う…

本当の凶悪犯もいるだろうけど
自分のしたことを後悔し
死の恐怖と戦い
自分がこの椅子に座ることは
誰も悪くないからと
監視員に声をかける…
そんな囚人を目の前で
見ていてたら
それまで粗雑に扱っていたとしても
心が変わる監視員も
いて当然だと思った…

愛する人を殺められたら
同じ目に遭わせたいと
思うだろう…🥺
でも…🥺

いつも思う、
難しい…とても難しい問題…
真実が明確になることが
何よりも一番
黒人の人種差別は
深すぎて言葉にできない…

「真実は誰にも奪えない
それがあれば
笑って死んでいける」
あきらめるしかない立場では
これも希望の光だった🥺…

絶望は正義の敵
希望があれば前へ進める
錆びたトタン屋根の貧しいお家で
無実を信じるたくさんの家族が
待っているから✨





ーー映画の引用ですーー


140人超の死刑囚の救済命令
判決無効や釈放を
皆で勝ち取ってきた

30年も無実の罪で死刑囚として
過ごした人も釈放へ

アメリカでは10人のうち9人が
死刑執行
一人は冤罪が認められ釈放
衝撃的な過誤率である
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