ホラーというより、非常に強いメッセージを含んだSFって感じ。主題は、アメリカの格差社会。10年くらい前にオキュパイ・ウォールストリートという格差反対運動があったけど、アメリカ政府が作ったクローン人間というのは、1％の富裕層に対する、残り99％の大多数の人間のメタファーだろう。
テザードについては劇中で詳しく解説してくれる訳ではないので、よく分からなというのが正直なところ。
ラスト、レッドがもともとは地上にいた人間、アデレードが元クローンのテザードで、二人は入れ替わっていたのだと、ネタバレにはある。自分も見終わった時はそうかなと思ったけど、よく考えるとなんか腑に落ちない。そうだとしたら、赤い服を着た家族が現れた時に、レッドはその正体がテザードだと気付くはずでは。レッドはテザードの頃の記憶を失っているというのだろうか？
また、ジェイソンが最後に車の中で仮面をつけるのは、母の正体に感づいたからだとの意見にも、レッドが幼少期に地上に出てきたのなら、そのままレッドがジェイソンの生みの母になるはずなんじゃないか。彼はアデレードがかつては地上にいたことなんて、説明されても意味不明だろう。
見当違いの感想なんかな。
