ゆき

バースデー・ワンダーランドのゆきのネタバレレビュー・内容・結末

3.5

このレビューはネタバレを含みます

何かファンタジーなアニメーション映画を観たくて選びました。以前、映画館で観て普通だなと思った印象があるのですが、今回も変わらず普通だなと思いました。
内容としては、主人公のアカネが叔母のチィの骨董品屋を尋ねたところ、商品の1つである手形に手がぴったりハマってしまって抜けなくなった。その時、物置の地下室から謎の男が出てきて、アカネのことを伝説の緑の風の女神だと言い出すところから始まります。正直、展開としてはあるあるで予測できてしまうようなものでした。
世界観はとても素敵なんですが、登場人物一人ひとりの背景がどうも薄く感じてしまいます。もう少し掘り下げても良かったのかなと思いつつ、子供向けであればこれくらいライトでも良いのかなとも思いました。
強いて言えば、チィが自由奔放な性格で、主人公を後押しするように率先して動くところは好ましかったです。
主人公のアカネは、小学生ならではの内輪揉めで悩むところとか、何に対しても後ろ向きなところがあんまり好きになれませんでした。
王子も国の盛衰に関わるような建物を壊そうとする理由が子供っぽすぎて呆れてしまいます。元の姿が金髪碧眼で可愛いためなんでも許せそうになってしまうのですが。
アカネと王子の成長を描きたかったんだろうなとは思うのですが、それにしては成長過程のストーリーが薄すぎる。異世界の設定や映像は心惹かれましたが、それを魅せる場面の比重が大きすぎる気がします。
最後の「雫切りの儀式」の美しい映像と壮大な音楽で全て乗り切ろうとしてる感満載です。確かにあの場面は力を入れているだけあって感動するのですが。
それと、声優は松岡茉優さんと杏さんがメインでした。ただ、特徴的な声のためお2人の顔がチラついて、キャラクターに馴染んでいないような違和感が少しありました。
その他には、私もアカネのお母さんみたいにブランコがあって、お花に囲まれた家の専業主婦になりたいなと思いました。
総じてなんだか惜しい!っていう映画です。世界観が好みのため3.5にしました。何も考えずに観る分には良いかもしれません。
ゆき

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