チャウ

家族ゲームのチャウのレビュー・感想・評価

家族ゲーム(1983年製作の映画)
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面白かった!松田優作かっけぇ!龍平と重なる。

前に文献で読んだ、"家族の虚構化"の表象の例でこの映画が扱われてたから、気になって見た。ら、本当にその通りというか、表層的で空虚な家族の"ゲーム"があった。けどこれは、映画の中の世界だけでは決してない。

一番印象的なのが食事のシーンだけれど、横並びという異様さ。会話はなくはないけれど、視線は交わらず、それぞれが目の前の食べ物に集中していて、家族は交わらない。親は子と向き合おうとせず、学歴に縛られて、それでしか彼らを判断できない。妻は夫に従うばかりで、"いい妻"を"いい母"をただ演じている。"いい家族"のイメージが目指される空虚さ。
そこに入ってくる「外」の吉本。だが最後まで彼らはヘリコプターの轟音に気づかず寝ているのである。
ただ、これを「異様だ」なんて判断できるほど、自分は家族と豊かな関係を結べているのだろうか…。
チャウ

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