生恥

アイデン&ティティの生恥のレビュー・感想・評価

アイデン&ティティ(2003年製作の映画)
3.5
みうらじゅん自身は、30歳近くまで親から仕送りをもらいながらもオシャレイラストレーターとしてもそこそこやっていけてた。しかしオシャレで誤魔化そうとしているのを師とする糸井重里に見透かされ、「このままだとダメになるな」と告げられ、その焦りから彼はロックの心を取り戻すため&その仲間入りをするためにバンドを始める。そのバンドも、武道館で演奏を果たすほどに成功してしまう。(ワンマンとかじゃないけど)
彼の不幸はなんでもそこそこちゃんと金になってしまうことだろう。たとえ「売れた」わけでなくとも、それは今よりも一昔前の日本のほうが景気が良すぎたからに他ならない。
彼の本を読むと、彼には仏のような親がいて、周りには名前を聞けば誰もが知ってるような人たちがいて、常に女がそばにいる様子がわかる。この恵まれっぷりを見ると見苦しいほど愛されたいワケも納得する。
そんな人間の問いかける「アイデンティティ」だからこそ説得力があるのだろう。
羨ましい時代だよ、本当に
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