原作もドラマも見ていないままの視聴。
錯綜する時系列に前半やや混乱するものの、見ているうちに構成が理解できてくるので途中からはあまり気にならず。
その構成のおかげか、
経緯や背景の説明描写によってクライマックスの事件へのスピード感が殺されるということもなく、
主人公二人の生き方の熱い勢いが伝わってきました。
燃焼剤に圧をかけることによって爆発が起きるような、
命の花火としてえがかれた映画かな、という印象。
野蛮で儚く激しく美しい。
たとえ独りよがりな懸命さであっても、
懸命さそれ自体に宿る美しさを一つ切り取ったよう。
お互いが対等に本音をぶつけ合うのであれば、
ぶつかり合った先によりよいものが残る。
それはとても正直な姿であると思うけど、
それはとてもエネルギーのいること。
バランスが崩れればあっという間に、不健全な関係に落ち込む。
仮にバランスするとしても、
それを保ち続けるエネルギーたるや、、
個人的なことですが、
自分はある時点でそのゲームから降りることを選択したので、
心打たれつつも、
少し後ろめたい感情をくすぐられました。
青春映画、
ということなのかもしれません。
また、
そんなハイカロリーな命を表現しようとする役者達の懸命さも伝わってきて、
その役者達の演技への情熱自体によっても心打たれる作品であると思います。
やはりエレカシ宮本、
この映画に相応しい。