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団鬼六 黒薔薇夫人のtunicのレビュー・感想・評価

団鬼六 黒薔薇夫人(1978年製作の映画)
5.0
全然予想もしない展開が次々と。なんでこうなったと唖然とするうちに終わってしまった。黒薔薇的なゴージャス要素まったくなし。やたらと縛りを丁寧に撮るところ、こうやって結ぶのかとつい関心してみてしまったりして、なんだかドキュメンタリー映画のような魅力も感じられる。黙々とそれぞれの仕事を遂行する調教師トリオ、とくにシルバーのジャケットに黒のロングブーツで颯爽と現れ、テキパキと谷さんを責める田島はるかさんがカッコイイのなんの。谷さんの吊り責めをみてるうちに自分も吊られたくなっちゃったりする妙なキャラクターなのもおもしろい。倒錯の果てにというよりもただの事故のような感じでバタバタ登場人物死んでしまったせいで、もう明かされることのない谷さんを開眼させたというイタリア人の画家についてだけが最後まで気になる。ひとり練習を続ける結城マミさんでバッサリ終わるのも昭五郎先生らしくていい。
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